就労移行支援とリワークの違いとは? 利用方法や注意点を解説

こんにちは。まめです。

今回は、精神疾患などで、休職をしてて、復職・転職をすることになった時に利用を進められることが多い、就労移行支援とリワークの違いについて解説したいと思います。

僕自身も今月から「リワーク」に通うことになったのですが、リワーク先を探し始めたときに就労移行支援とリワークの違いや、使える制度など、あまり良くわかっておらず、調べるのに苦労したので、今回の記事ではそのあたりを詳しく紹介したいと思います。

また、下の記事で就労移行支援の事業所について、それぞれの事業所の特徴をまとめています。

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就労移行支援やリワークとは?

就労移行支援やリワークとは?

まずは、そもそも、就労移行支援やリワークとは何か?についてです。

これらは、うつ病などの精神障害を患って、休職または離職した方が、職場復帰に向けて通所する場所です。

主に、生活リズムを整えたり、自己理解を深め、ストレスに対応する方法を学んだりします。

体力を戻すために運動のプログラムがあったり、グループに分かれて作業するものなどがある場所も多いですね。

ここに通うことで、職場復帰に向けた様々なトレーニングをすることで、復帰をスムーズにし、職場に定着することができるよう体調を整えていくことができます。

また、障害者手帳がなくても主治医の許可があれば利用可能です。

就労移行支援とリワークの違い

就労移行支援とリワークの違い

それでは、さっそく就労移行支援とリワークの違いです。

利用目的と場所

まずは利用目的と場所が違います。

【利用目的】
就労移行支援:退職している際に、再就職をすることを目指す。
リワーク:休職している方を対象に、復職することを目指す。
【場所】
就労移行支援:就労移行支援事業所、病院
リワーク:病院(退職していると利用不可の場所が多い)、就労移行支援事業所

このように、就労移行支援とリワークでは目標が違います。

なので、自分の今の状況や、目的を考えて選ぶ必要がありますね。

最近では就労移行支援所にてリワークも行っている場所もあるので、そこでリワークを行うという方法もあります。

また、逆もあって、病院で再就職支援という形をとっている場所もありますね。

ただ、就労移行支援事業所で就労移行支援、病院でリワークというのが基本となります。

リワークに通ったからといって、必ず復職する必要があるわけではもちろんなくて、リワークに通う中で、退職をするというパターンもあります。

この場合は、病院であっても、リワークに通ってプログラムを受けることができる場所もあるようです。

リワークとして就労移行支援所事業所に通っていた場合は、そのまま、就労移行のプログラムに移行することができますね。

ただ、病院でのリワークについては基本的に、会社に在籍していることが条件になっている場所が多いので、注意が必要です。

就労移行支援事業所か病院か、どちらに通うかで、利用できる制度などが違うので、ここからは二つの場所ごとに解説していきます。

利用する制度、利用料金の違い

利用する制度、利用料金の違い

続いては、制度と利用料金についてです。

利用料金はうまく制度を利用しないとかなり高額となってしまうケースもあるため、しっかりと理解して活用していく必要があります。

就労移行支援事業所

就労移行支援は行政の「障害福祉サービス」の一環となります。

障害福祉サービスには、前年度の所得に応じての負担上限額が設定されていて、次のような形になります。

区分世帯の収入状況負担上限月額
生活保護生活保護受給世帯0円
低所得市町村民税非課税世帯0円
一般1市町村民税課税世帯(所得割16万未満)
※入所施設利用者(20歳以上)、グループホーム利用者を除く
※おおむね年収600万以下の場合に該当
9,300円
一般2上記以外37,200円

このように、例えば、離職して何年か経過していて、所得がない状態であると、月額が0円で利用できたりします。

退職したあとすぐの場合で所得があると、収入によって違いが出てきますね。

また、交通費は住んでいる自治体によっては助成をしてくれるところもあるため、自分が住んでいる市役所のHPなどで確認してみてください。

さらに就労移行支援の事業所によっては、昼食で弁当が無料で出たり、格安で買うことができたりと、色々な助成があったりもしますね。

この利用料金はリワークとして、就労移行支援事業所を活用する場合も同様となります。

病院

では続いて、病院でのリワークの場合です。

これは医療機関に該当するため、自立支援医療制度が適用されることとなります。

自立支援自体は心療内科などに通っている方はすでに申請している方も多いですよね。

制度としては次のような感じです。

自立支援

※厚生労働省HPより引用

このように基本的に医療費が通常3割負担なのが、1割負担となり、また所得によって上限額が決まっています。

リワークは、一割負担で一日約800円での利用となり、3割負担であると月の総額がかなり高額となってしまいます

なので、リワークを利用する場合は必ず申請しておくと良いと思います。

また、こちらも、交通費が自治体によっては助成されたり、病院によっては昼食が無料だったりしますね。

それぞれの特徴

就労移行支援事業所

まず、プログラムについては、最初に紹介した生活リズムの改善や、メンタルケアのトレーニングに加え、基本的なPCスキルのトレーニングやビジネスマナーの学習など、職場復帰する上での、基本的な仕事のスキルについても学ぶことができます。

場所によっては独自のプログラムとして、脳トレや睡眠についての学習などを取り入れていたりもします。

また、就労移行支援は基本的に再就職を目指していることから、就職支援や定着支援を行っています。

まず就職支援として適職を探すサポートであったり、履歴書の添削、面接の練習などをしてくれます。

さらに、企業に職場体験に行けたりもしますね。

また、定着支援として、就職後も、業務や人間関係の不安などを相談したり、障害をオープンで就職した場合は、企業側にも調整をお願いしてくれたりとサポートしてくれます。

なので、転職サイトやハローワークを使うよりも、様々なサポートをしてもらえるというメリットがあります。

リワークとして就労移行支援事業所に通う場合も、基本的にはプログラムは同じものを受けることになりますね。

病院

続いて病院でのリワークについてです。

これは就労移行支援とプログラムは大きく違いませんが、やはり医療機関であるため、医学的なサポート受けることができるというのが何よりのメリットですね。

特に、通っている病院でリワークを受ける場合は、リワークでの様子を治療に反映してくれたり、急に体調が悪くなった際にもサポートを受けやすいです。

開始時期の注意

続いて、開始時期の注意です。

就労移行にしてもリワークにしても、月ごとにプログラムが決まっている場所が多いです。

そして、そのプログラムを集団で受講していくこととなります。

なので、場所によっては月初めからしか利用ができなかったりします。

さらに、2~3か月でまとめてプログラムが組まれている場所もあって、そのスタート時期に合わせる必要があり、途中参加はできなかったりもするので、注意が必要です。

どのような手順で利用するのか

どのような手順で利用するのか

では、続いて、どのような手順で利用していくかです。

就労移行支援事業所

まずは就労移行支援事業所の場合です。

ここは、就労移行として利用するか、リワークとして使うかで変わってくるので注意が必要です

就労移行として通う

・施設の見学、体験

・利用の申請

・利用の手続き

・病院から診断書を入手

・役所で障害福祉サービスの手続き(申請内容の確認に2週間程度必要

・通所開始

基本的にはこのような流れになります。

まずは、インターネットなどで、自分が住んでいる場所の事業所を探して、説明を受けに行ったり、体験をします。

場所によって、プログラムや事業所の雰囲気などが違うので、できれば複数の場所を見学することをおすすめします。

ここで、利用する場所を決めた後は、手続きを進めていく感じですね。

ただ、役所で申請をした後に障害福祉サービスの利用許可が下りるまでに時間が必要となります。

リワークとして通う

リワークとして通う場合は少し面倒で時間もかかるため注意が必要です。

・施設の見学、体験(病院のリワークを含め、複数を見学することが必須)

・利用の申請

・利用の手続き

・病院から診断書を入手、会社からの許可

・役所で障害福祉サービスの手続き(申請内容の確認に2,3週間必要)

・通所開始

まずは、役所的にはリワークの場合は基本的に病院で行ってほしいというスタンスのようです。

僕が役所に行った際は、近くにリワークで通うことができる病院がなかったり、開始時期が合わない場合などの手段として就労移行支援を利用してほしいと言われました。

なので、まずは最初に病院のリワークを含め、複数の場所を見学をしてこの就労移行支援事業所じゃないとダメだ!と言う必要があります。

また、病院のリワークでは不要ですが就労移行支援の場合は会社の許可もいります。

なので、利用許可についても就労移行として通うよりは時間がかかるようですね。

利用許可までの時間は自治体にもよると思うので、参考程度にしてください。

このようにリワークとして通う場合は、だいたい一か月~一か月半程度はかかるため、利用を考えている場合は早めに行動することをおすすめします。

病院

続いて、病院に通う場合です。

これは、主治医とは違う病院にリワークで通う場合について紹介します。

・施設の見学、体験

・利用の申請

・主治医から診療情報提供書を入手

・利用の手続き(初診)

病院からの利用許可

(・役所で自立支援医療への追加手続き)

・通所開始

手続きに時間が必要なのは、主治医から診療情報提供書を入手するときくらいなので、順調にいけば、半月くらいで利用開始できますね。

また、自立支援医療の申請をしていなくて、この機会にする場合、自立支援の利用書が来るまでに1~2か月程度必要になりますが役所でもらえる申請書の控えで利用開始できるところも多いかと思います。

すでに自立支援医療を持っている場合は、そこに追加するだけなので、楽ですね。

 

就労移行支援事業所と病院の大きな違いは利用の許可が行政から出るか、病院から出るかですね

病院の場合は基本的には断られることもないですし、許可が下りるのも早いです。

しかし、行政の場合は、何事も時間がかかってしまいますね。

個人的な印象

個人的な印象

では最後に僕の個人的な印象を紹介します。

場所にもよると思いますので、参考程度に見てみてください。

僕は就労移行支援に二か所、病院に二か所見学に行きました。

就労移行支援事業所

まずは就労移行支援については、良くも悪くも企業が運営してるなっという印象が強かったです。

説明やこちらへの扱いも丁寧ですし、施設全体も広い場所でした。(病院が丁寧じゃないというわけではありません。)

また新しい取り組みをしている場所もあったり施設も新しかったりと新しい場所という印象がありました。

ただ少し緩いかなっとも思いましたね。

臨機応変に休めたりするようでしたが、逆を言うと自分の意志が弱いと簡単に休めてしまうなっと感じました。

病院

続いては病院です。

基本的に病院の一角を利用してリワークを運営しているため、場所としては少しこじんまりしてるなっと思いました。

また、要以上に丁寧ではないなっと思います。

みなさんが通っている病院と同じような感じだと思いますね。

また、場所によっては通所が結構厳しかったりします。

僕が見学に行った場所の一つは二か月みっちり通所する必要があって、休んでしまうと、中断のような形となってしまう感じでした。

もう一つの場所はそこまで厳しくはなく、ステップを踏んで通所をしていくので、病院によりけりですね。

まとめ

いかがだったでしょうか。

就労移行支援やリワークに通うのは初めてで不安に思う方も多いと思います。

病院や事業所に電話をしたり、役所に行ったりするのが「キツイな・・・」と感じたりします。

ただ、見学とかに行きだすと、一歩ずつ進んでいる気分になってくるので、前向きになれると思います。

僕は最終的に病院のリワークに通うことにしましたが、様々な選択肢がありますので、まずはインターネットで近くの事業所や病院でどのようなプログラムがあるのかを調べることを始めてみると良いですね!

また、下の記事で就労移行支援の事業所について、それぞれの事業所の特徴をまとめています。

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